サンプルボイスが完成して、ついに知人たちに聞いてもらいました。
これがもう、自分にとってはちょっとしたカミングアウト。
「実はさ、声優の勉強をしててね…」
そんなふうに切り出すのって、思っていたよりもずっと勇気がいるんです。
正直、アラフィフで声優を目指しているなんて話、
「今さら?」って思われたらどうしよう……という不安も少しありました。
でも、いざ聞いてもらうと――
「落ち着いた声で素敵じゃん」
「タイーチっぽくていいね」
「ちゃんと伝わる声になってるよ」
思っていた以上に、みんなが温かい言葉をかけてくれました。
中には「次も聞かせてよ!」なんて言ってくれる人もいて、
心の奥がじんわりと温かくなるような瞬間でした。
本音を言うと、少し恥ずかしさもありました。
若い頃のように勢いだけで突っ走れない年齢だし、
どこかで「もう挑戦なんて……」と線を引いていた自分もいたと思います。
でも、この日を境に、その線が少し薄くなった気がします。
誰かに聞いてもらって、応援してもらって、
「やってみてもいいんだ」って、素直に思えたんです。
年齢とか、世間のイメージとか、
そういう“殻”みたいなものが一枚はがれたような感覚。
あの日から少しだけ、自分の声を信じられるようになりました。
そして何より、「声で何かを伝えるって楽しい」と、心から思えた日でもありました。
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🔹次回予告
次回は、少し時間をさかのぼって。
そもそも、なぜ私が声優を目指そうと思ったのか――そのきっかけをお話しします。
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